2007年10月08日

07.10.08のMOVIE TRAP;ロッキー ザ・ファイナル

この映画の骨格は年月だと思う。

もっと言えば死別であり、
老化と言う不可避の現実なのだ。

ストーリーは陳腐と言っては語弊がある。
定番と言っては支障がある。

過去のシリーズがあってこそ生きる展開と言える。
その意味で、まるで日活のプログラムピクチュアのようだ。

渡辺武信(お元気ですか?)の言う、
自己奪回の物語だ。

展開はお約束だが、このお約束は
ロッキーのシリーズとシルベスター・スタローンの
肉体があってこそ結実する。

相手チャンプの寓意はどうにも解釈のしようがあるが、
そんな事は誰かに任せておく。

10ラウンドを真っ当に戦い終わり、
採点が発表される前に、ロッキーは、
スタローンは仲間に言う。

「さあ、帰ろうぜ」

暗喩と言うつもりはないが、
結果はどうあれ、正々堂々と戦ったら、
ホームへ帰ろうぜ、と言うメッセージが潔い。


クレジットロールで、ロッキー・ステップ
(フィラデルフィア美術館の前の階段)で
「ロッキー1」のように乱舞する性別男女を超えた
人々が点描される。

「ロッキー」の本質が、このシーンにある。

名もなき無告の人の昂揚と勝利を、
束の間でも信じさせたからこそ
「ロッキー」は歴史に刻印ではなく、
歴史を刻印する。

posted by ELM at 20:51 | ☁ | Comment(0) | TrackBack(0) | site1:MOVIE TRAP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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