2007年04月01日

07.04.01のMOVIE TRAP:太陽

the-sun.jpg

久しぶりに、凄まじいばかりに作品世界の
アクチュアリティを構築した映画に出逢った。

前半の静謐な眠気を、イッセイ尾形の
演技に集中する事によって回避できれば、
おそらく日本人監督には描けない世界を
魅せてくれる。

演技、照明、カメラワーク、美術、
唸るばかり。


ただし、天皇自らが天皇機関説を容認する描写は、
元々は天皇機関説を天皇自らも認めていたことであって、
目新しくは、ない。

ヒロシマの原爆投下がケダモノなのか?
パールハーバーがケダモノの奇襲なのか?

連合国司令官(マック・アーサー)と
天皇(ヒロヒト)の会話は禅問答より虚しい。

原爆製造、使用はアジア人、日本人のみ対象とする事で
ゴーサインが出されている。

また、映画の天皇は大正13年の米移民法が遠因と言うが、
現実のアメリカは大正10年には将来の対日戦を
考えて準備をはじめている。


リアルな話はさておき、
最後の桃井かおりのアップが
成功しているとは、どうしても思えない。

どうやら天皇と口癖が同じらしい皇后の
「あ、そう」と一瞬のあの表情で終わっていたら、
この映画はさらに-おもしろおそろしい-作品に
なっていた。
posted by ELM at 17:52 | ☁ | Comment(2) | TrackBack(0) | site1:MOVIE TRAP | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
太陽観ましたよ とにかく日本の監督には描けない世界ですよね 不謹慎ですが尾形イッセーの演技が光ってました  ELМさんの感想にほいつも感心させられるのみです ふむふむ
Posted by sakurako at 2007年04月14日 15:13
本当の事を知っている大人は少ない。
本当の事を話してくれる大人は、
もっと少ない。

お久しぶりです。ありがとう。
Posted by ELM at 2007年04月14日 21:03
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